地方移住を後悔しないための7ステップ──現役地域おこし協力隊コテツが全部見せます
新潟県関川村で地域おこし協力隊として活動しているコテツです。
長野県駒ヶ根市から移住して1ヶ月ちょっと
実際に体験した「リアルな移住プロセス」をすべてお見せします。
はじめに:この記事で伝えたいこと
なぜ移住記事を書くのか
地方移住を検討する多くの方が直面するのは、「理想と現実のギャップ」です。
私自身、長野県駒ヶ根市から新潟県関川村へ移住してみて、観光や短期滞在だけでは知ることのできない課題や驚きに何度も遭遇しました。
しかし、事前の準備と心構えさえしっかりしていれば、移住は必ず成功できます。
この記事では、まだ移住1ヶ月という“フレッシュな視点”だからこそ伝えられる、リアルで具体的な体験談を交えながら、「後悔しない地方移住」のためのステップをまとめています。
このガイドが役立つ読者像
以下のような方に、この記事は特に役立ちます。
- 地方移住を前向きに検討しているが、何から準備すべきかわからない
- 観光と生活の違いが気になり、実際の移住者の“生の声”を知りたい
- 地域おこし協力隊の任用を考えており、実際の生活イメージを掴みたい
- 「暮らし」「仕事」「人間関係」「設備」など、多方面の不安を整理したい
この記事は、私自身の失敗談・驚き・成功体験を含めて、地方移住の具体的な判断材料を提供することを目的としています。
なお、移住準備で最も後悔しやすいのがネット環境です。
私自身も移住後にStarlink miniを導入し、一気に通信問題を解決しました。
ステップ1:「なぜ移住したいのか」を明確にする
私が地方移住を決断した理由
移住を成功させる上で最初に必要なのは、「自分はなぜ移住したいのか」をはっきりさせることです。
私自身も、この部分を丁寧に掘り下げたことで、後の行動がスムーズになりました。
私が関川村へ移住した主な理由は、次の3つです。
- 駒ヶ根市でのボランティア活動を通じて、地域おこし協力隊の姿に強く惹かれた
- Web3を活用したデジタルコミュニティで、地域活性化に挑戦したいという思い
- 40代だからこそ、新しいチャレンジに踏み出したいという確かな意志
直接のきっかけは、昨年7月に行われたイケハヤさんとあるやうむさんのXスペース対談でした。
「私もやってみたい」と思い、すぐに行動。
今年2月に関川村を紹介していただき、3月の視察、4月の面談を経て、6月1日に移住することになりました。
「憧れて終わらせない」ためには、背景にある自分の動機を具体的に言語化することが非常に重要です。
移住理由を整理するためのチェックリスト
移住理由は“なんとなく”ではなく、“明確な指針”にしておく必要があります。
以下のチェックリストを使い、自分の動機を客観的に整理してみてください。
□ 最低でも3年は続ける覚悟があるか
□ 具体的な目標があるか(仕事、ライフスタイル、人間関係など)
□ 一時的な逃避ではなく、前向きな選択になっているか
□ 家族や周囲の理解を得られているか
重要ポイント:
漠然とした憧れだけで移住すると、最初の壁で挫折しやすくなります。
理由を明確にしておくことは、移住生活の軸になり、辛い時の支えにもなります。
ステップ2:候補地域の徹底リサーチ(机上調査編)
私が関川村を選んだ理由と調査プロセス
地方移住は「どこに住むか」で大きく成否が分かれます。
私の場合、関川村を選ぶまでのプロセスは以下のような流れでした。
- 移住DAOでの紹介:あるやうむさんから「関川村が合うと思う」と推薦
- 基本データ調査:人口約5,000人、新潟県北部の山間地域。雪の多さや気候を確認
- 重要文化財・渡邉邸の存在:築207年の歴史的建造物が地域の象徴であり、活動との親和性を感じた
- 活動内容とのマッチング:NFT・DAO×ふるさと納税という、まさに自分が挑戦したいテーマと一致
机上での情報収集を丁寧に行うことで、視察や面談の際にも「何を確認すべきか」が明確になります。
移住前に必ず調べておくべきポイント
以下は、事前調査で最低限チェックしておきたい項目です
インフラ関連
- インターネット環境(特にリモートワーカーは必須)
- 公共交通の本数・終電
- 医療機関(総合病院までの距離)
- 買い物環境(スーパー・ホームセンター・ドラッグストア)
生活環境
- 気候(積雪、湿度、年間降水量)
- 自然災害リスク(洪水・土砂災害)
- 人口構成(高齢化率・若年層の流入出)
仕事・収入
- 主要産業
- 副業・フリーランスへの地域の理解度
- 住居の確保難易度、家賃や初期費用の相場
これらの情報は、自治体のHP、移住ポータル、統計データなどから確認できます。
私の失敗談:ネット環境の事前調査を甘く見ていた
私が唯一“大きくミスした”のが、インターネット環境の確認です。
移住後に判明したのは、
**ポケットWi-Fiはほぼ圏外で使い物にならなかった(200KB/s)**ということ。
結局、Starlink miniを導入し、一気に200MB/sまで改善しました。
(速度1000倍アップ…!)
リモートワーク・動画制作・ストリーミングを行う人は、必ず通信環境を最優先で調べておくべきです。
※ネット環境の調査については、こちらの記事で詳しくまとめています。
移住者が最も後悔しやすいのが通信環境なので、必ず読んでおくことをおすすめします。
ステップ3:実際の現地視察で確認すべきポイント(体験編)
私が行った視察スケジュール
机上調査である程度理解したら、次は必ず現地を訪れる必要があります。
私の場合は、移住前に2回視察しました。
1回目(3月)日帰り
- 渡邉邸を見学(庭園は雪で覆われて鑑賞できず)
- 村内の雰囲気・季節感を確認
- 「関川村がどんな地域なのか」をざっくり把握

2回目(4月)1泊2日
- 1日目
- 役場での正式面談
- 候補住居の内見
- 2日目
- 生活インフラの確認(スーパー・銀行・郵便局)
- 村上市など周辺エリアへのアクセスをチェック
- 実際の生活動線を具体的にイメージ
季節が変わると地域の印象が大きく変わるため、最低2回の訪問がおすすめです。

視察で必ずチェックすべきポイント
【住環境】
□ 住居の状態(築年数、設備、水回り)
□ 近隣住民の雰囲気・距離感
□ 夜間の環境(街灯、防犯、静けさ)
【人間関係・文化】
□ 移住者への受け入れ姿勢
□ 地域行事の参加度合い
□ 方言・慣習の違いへの理解
【実用面】
□ 携帯電波の入り具合
□ 車の必須度(免許・冬タイヤの必要性)
□ ゴミ出しルール(地域差が大きい)
視察は“最低2回・できれば異なる季節”が理想
私の実体験から強くおすすめするのは以下の2つです。
- 1回目(短時間):第一印象・街の雰囲気の確認
- 2回目(1泊以上):生活動線・人間関係・季節差の確認
関川村の場合、
3月と4月では気候も景色も生活感も全く違い、現地の理解度が変わりました。
(雪がないだけで大きな違いがありました)
ステップ4:移住準備の段取り(手続きラッシュを乗り切る)
移住前に行うべき主要な手続き
地方移住では「住所変更」が大量に発生します。
私も実際に経験しましたが、ひとつひとつは簡単でも“総量”が大きいのが特徴です。
移住前(1-2ヶ月前)
□ 転出届(マイナンバーカードがあればオンライン可能)
□ 郵便物転送届(郵便局)
□ 銀行・証券会社・クレジットカードの住所変更
□ ライフライン契約(電気・ガス・水道・インターネット)
移住直後に必要となる手続き
□ 転入届の提出(新居地の役場へ
□ 運転免許証の住所変更
□ 車庫証明の手続き(車持ち込みの場合)
□ 国民健康保険・年金の住所変更
意外な盲点だったのが、関川村内では免許の住所変更ができず、村上市まで行く必要があったことです。
このように自治体間で手続き環境が異なるため、事前確認は必須です。
手続きで実際に困ったポイント(失敗談)
- 免許更新が近隣でできない問題
→ 地域によっては役場で対応不可。最寄りの市町村を確認すべき。 - 暗号資産取引所の住所変更地獄
→ 2段階認証や本人確認手続きもあり、想像以上の作業量。 - 住所を登録しているサービスの多さを甘く見ていた
→ Amazon、保険、サブスクなど…ひとつひとつは軽い作業でも膨大な数に。
手続きは「時間がかかる前提」で計画的に行うのがおすすめです。
ステップ5:地域コミュニティとの関係構築
地域おこし協力隊研修で学んだ“最重要ポイント”
初任者研修で講師が言っていた言葉が非常に印象的でした。
「スキルよりも、プライベートでの人間関係の方が大事になる」
実際に半年暮らしてみて、この言葉の重みを痛感しています。
地域との関係性ができると、仕事も生活も驚くほどスムーズになります。
私が実際に行った関係づくりの行動
コミュニティに馴染むため、私は次のような行動を意識して取っています。
自然な交流機会を作る
- 山の会に参加(会長は前村長。地域の核心に触れられる場)
- 地区対抗駅伝への参加予定(ランニングを通じたつながり))
クマが出すぎて中止に…! - 関川マラソンを完走(地域イベントに直接関わる喜び)
「お客さん」から「住民」への意識転換
- 地域の課題を“他人事”ではなく“自分事”として捉える
- 地域行事には可能な限り参加(最初は見学でも良い)
- まずは「話を聞く」ことを重視(提案より傾聴)
うまくいった点・反省点
✅ うまくいった点
- “地域おこし協力隊”の名札は信頼への近道
- 同じ地区の方から大会に誘っていただけた
- 渡邉邸のスタッフの方と深い対話ができた
❌ 反省点
- まだ役場+一部の方とのつながりに偏っている
- プライベートでの交友関係はこれから広げたい
失敗しやすいパターンとその対策
❌ 地域で浮きやすい行動
- 慣習・方言・文化を軽視する
- 都市部の価値観を押し付ける
- 改善提案を急ぎすぎる
⭕ 地域に溶け込むコツ
- 良いところを積極的に見つける
- 無理して意見しない、まずは聞く
- 困ったら素直に助けを求める
ステップ6:生活基盤の確立(想定外への対応力)
私が直面した“想定外トラブル集”
■ インターネット問題
- ポケットWi-Fiが200KB/sでまったく使えず
- Starlink miniを導入して200MB/sまで改善(速度1000倍)
- リモートワーカーにとって、通信環境は最重要項目と痛感
■ 空き家特有の設備問題
- エアコン3台がすべて故障
- 役場からウィンドウエアコンを借りて自力設置
- 古い住居は「設備は動かない前提」で予算を確保したほうが良い
■ 気候と環境のギャップ(新潟北部特有の湿度)
問題:
- バスタオルがすぐ臭くなる
- 洗濯物が乾かない
- 夜中に動物の鳴き声
対策:
- 風をしっかり当てる生活動線に変更
- 除湿器の導入検討
- 「自然の音を楽しむ」マインドセットに切り替え
生活基盤を整えるための実際の費用
私が移住後にかかった主な費用は以下の通りです。
| 項目 | 実際の出費 | 補足 |
| Starlink mini | 約34,800円 | 本体費用+月額料金 |
| 冷蔵庫・洗濯機 | 約15万円 | 生活必需品 |
| デスク・椅子 | 約5万円 | 在宅作業環境 |
| その他生活用品 | 約10万円 | 細かな消耗品など |
生活リズムの変化
■ 移住前(実家暮らし)
- 6時半起き
- 家族や猫3匹との時間
- 料理は母任せ
■ 移住後(一人暮らし)
- 4時半起きの健康的生活
- 暗くなったら自然と眠くなる
- 料理スキルが実用レベルに向上
孤独感は多少ありますが、“生活の密度”は圧倒的に増えています。
ステップ7:長期的な成功のための心構え
移住は「段階的に進化するプロセス」として考える
私の実感として、地方移住は次のような段階で理解するとスムーズです。
- 1ヶ月目:生活基盤を整える
- 2〜3ヶ月目:コミュニティへ本格的に関わり始める
- 半年後:地域での成果が見え始める
- 1年後:定住判断の材料が揃う
“焦らず、着実に”が大切です。
比較」より「発見」を大事にする
地方移住で失敗する人の多くは、「以前住んでいた地域との比較」から抜け出せないタイプです。
- ❌ 「駒ヶ根の方が便利だった」
- ⭕ 「関川村には関川村の面白さがある」
夜中の動物の鳴き声も、最初は驚きましたが、今では“地域の個性”として楽しんでいます。
“完璧を目指すより、継続できる生活”を選ぶ
移住は一発逆転のストーリーではありません。
むしろ、日々の改善の積み重ねで心地よい生活が形になっていきます。
私自身もまだまだ学びの途中ですが、
「続けられる工夫」こそが、移住成功の最大の鍵だと感じています。
まとめ:移住は「人生の冒険」。準備8割、心構え2割
移住1ヶ月のフレッシュな視点で振り返ると、
地方移住は想定外の連続ですが、そのひとつひとつが“発見”であり“成長”です。
- 準備:8割
- 心構え:2割
このバランスで取り組めば、移住は必ず成功します。
