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地方移住を後悔しないための7ステップ──現役地域おこし協力隊コテツが全部見せます

コテツ

新潟県関川村で地域おこし協力隊として活動しているコテツです。
長野県駒ヶ根市から移住して1ヶ月ちょっと
実際に体験した「リアルな移住プロセス」をすべてお見せします。

Contents
  1. はじめに:なぜこの記事を書くのか
  2. ステップ1:「なぜ移住したいのか」を明確にする
  3. ステップ2:候補地域の徹底リサーチ(机上調査編)
  4. ステップ3:実際の現地視察(体験編)
  5. ステップ4:移住準備の段取り(手続き地獄を乗り切る)
  6. ステップ5:地域コミュニティとの関係構築
  7. ステップ6:生活基盤の確立(想定外への対処法)
  8. ステップ7:長期的な成功のための心構え
  9. まとめ:移住は「人生の冒険」として楽しもう

はじめに:なぜこの記事を書くのか

移住を検討している方の多くが「理想と現実のギャップ」に悩まされます。
私も例外ではありませんでした。
観光で訪れるのと実際に住むのでは
まったく違う課題が山積みです。

でも安心してください。
事前準備と心構えさえしっかりしていれば、移住は必ず成功します。

この記事では、私が実際に体験した失敗談も含めて
まだ移住ホヤホヤの今だからこそリアルに語れる
後悔しない移住のための具体的なステップをお伝えします。

ステップ1:「なぜ移住したいのか」を明確にする

私の移住理由を振り返ると…

  • 駒ヶ根市でのボランティア活動で出会った地域おこし協力隊の方々の姿に感銘
  • Web3デジタルコミュニティでの地域活性化に挑戦したい
  • 40代での新しいチャレンジへの強い想い

きっかけは去年7月のイケハヤさんとあるやうむさんのXスペース対談でした。
「私もやってみたい!」と思ってすぐに連絡
今年2月に関川村を紹介してもらい
3月に視察
4月に面談
6月1日移住という展開でした。

あなたの移住理由チェックリスト

□ 具体的な目標があるか(仕事、ライフスタイル、人間関係など)
□ 期限付きの逃避ではないか
□ 家族や大切な人の理解を得られているか
□ 最低3年は続けられる覚悟があるか

重要ポイント: 漠然とした憧れだけでは、最初の困難でくじけてしまいます。

ステップ2:候補地域の徹底リサーチ(机上調査編)

私が関川村を選んだプロセス

  1. 移住DAOでの紹介:あるやうむさんからの推薦
  2. 基本データ調査:人口約5,000人、新潟県北部の山間地域
  3. 重要文化財「渡邉邸」の存在:築207年の豪壮な館の歴史的価値に魅力
  4. 活動内容とのマッチング:NFT・DAO×ふるさと納税という革新的プロジェクト

リサーチすべき必須項目

インフラ関連

  • インターネット環境(在宅ワーカーは特に重要)
  • 公共交通機関の頻度・終電時刻
  • 医療機関(総合病院までの距離)
  • 買い物環境(スーパー、ホームセンター等)

生活環境

  • 気候(年間降水量、積雪、湿度)
  • 自然災害リスク(洪水、土砂災害等)
  • 人口構成(高齢化率、若年層の流出入)

仕事・収入

  • 主要産業雇用状況
  • 副業・フリーランスへの地域の理解度
  • 住居確保の難易度・費用

私の失敗談: ネット環境の事前確認不足で、移住後にStarlink mini導入が必要になりました!
(ポケットWi-Fiで乗り切るつもりが電波が弱すぎて無理でした)

ステップ3:実際の現地視察(体験編)

私の視察スケジュール

3月:初回視察(日帰り)

  • 朝:渡邉邸見学(雪景色で庭園が見えず…)
  • 昼:村内の様子確認、地域の雰囲気を肌で感じる
  • 夕方:帰路(まずは「関川村ってどんなところ?」を把握)
雪に埋もれた渡邊邸の庭園

4月:面談(1泊2日)

  • 1日目
    • 役場での正式面談
    • 候補住居の内見
  • 2日目
    • スーパー、銀行、郵便局等の生活インフラ確認
    • 周辺地域(村上市)へのアクセス確認
    • より詳細な地域理解
村から借りている住宅

視察で必ずチェックすべきポイント

住環境

実際の住居の状態(築年数、設備、周辺環境)
ご近所さんとの距離感(挨拶程度でOK?深い交流が必要?)
夜間の環境(騒音、街灯、防犯面)

人間関係

移住者への受け入れ姿勢
地域行事への参加期待度
言葉や文化の違い(方言、慣習)

実用面

携帯電話の電波状況(家の中、主要スポット)
車が必須か(免許がない場合の移動手段)
ゴミ出しルール(分別方法、回収頻度)

視察回数の考え方

私の実体験から言えること:

  • 1回目(日帰り):地域の第一印象、基本的な雰囲気を掴む
  • 2回目(1泊以上):より深い地域理解、具体的な生活イメージ

重要: 最低でも2回、異なる季節に視察することをお勧めします。
私は3月(雪の季節)に視察し、6月移住で全く違う環境に驚きました。
渡邉邸の美しい庭園も、雪で覆われて全然見えませんでした!

ステップ4:移住準備の段取り(手続き地獄を乗り切る)

私が実際に行った手続きリスト

移住前(1-2ヶ月前)

転出届(役所・マイナンバーカードがあればオンラインでOK)
郵便物転送(郵便局)
各種住所変更(銀行、クレジットカード、証券会社)
暗号資産取引所の住所変更
ライフライン契約(電気、ガス、水道、インターネット)

移住後すぐ

転入届(新居地の役所)
免許証住所変更(近隣の免許センター)
車庫証明(車を持参する場合)
国民年金・国民健康保険住所変更

私の手続き地獄体験談

意外な盲点: 免許証の住所変更が関川村内ではできず、隣の村上市まで行く必要がありました。事前確認は必須です。

暗号資産取引所の罠: 10以上の取引所を利用していたため、住所変更だけで丸一日かかりました。金融関係の口座は移住前に整理しておくことを強くお勧めします。

想定外の作業量: 現代は本当にいろんなところに住所を登録しているんですね。一つ一つは大したことないですが、積み重なると結構な作業量になります。

ステップ5:地域コミュニティとの関係構築

研修で学んだ「最重要ポイント」

地域おこし協力隊の初任者研修で印象的だった講師の言葉:

「スキル発揮も大切だが、プライベートでの人付き合いの方が結果的に重要になる

これは移住1ヶ月で痛感しています。
技術やアイデアよりも
まず「この人と一緒にやりたい」
と思ってもらえる関係性が何より大切です。

私が実践している関係構築方法

自然な交流機会を作る

  • 山の会への参加(区長さんからの誘い、会長が前村長!)
  • 地区対抗駅伝への参加予定(ランニング仲間との出会い)
  • 関川マラソン完走(2時間10分、練習不足でしたが完走できました)

「お客さん」から「住民」への意識転換

  • 地域の課題を「他人事」ではなく「自分事」として捉える
  • 地域行事には極力参加(最初は見学からでもOK)
  • 地域の方の話をよく聞く(アドバイスより傾聴)

移住1ヶ月で実感した関係構築のコツ

✅ うまくいったこと

  • 地域おこし協力隊の名札効果は絶大(取材交渉がスムーズに)
  • 同じ地区の方から駅伝大会に誘われた
  • 渡邉邸のスタッフの方と1時間半の深い対話ができた

❌ 反省点

  • まだ役場関係者と一部の方としか交流できていない
  • プライベートでの人間関係はこれから本格的に構築が必要

失敗しやすいパターン

都市部の価値観を押し付ける
改善提案を急ぎすぎる
地域の慣習を軽視する

まずは地域の一員として受け入れられることを優先
地域の良いところを積極的に見つける
困ったときは素直に助けを求める

ステップ6:生活基盤の確立(想定外への対処法)

私が直面した想定外トラブル集

インターネット環境の大誤算

問題: ポケットWi-Fiが山間部で使い物にならない(200KB/s)
緊急対応: Starlink mini導入(200MB/s、なんと1000倍改善!)
コスト増: 月額費用はそこまで変わらないが、アンテナ代が発生!
学び: リモートワーカーは通信環境への投資は絶対必須

空き家特有の設備問題

問題: エアコン3台すべて故障(古すぎて冷媒不足)
解決: 役場からウィンドウエアコン借用
取り付け苦労話: 2回挫折してようやく設置、汗だくでした
学び: 空き家の設備は「動かない前提」で予算確保が必要

新潟の気候ギャップ

問題:

  • バスタオルがすぐ臭くなる(湿度の高さ)
  • 洗濯物が全然乾かない
  • 夜中に動物の鳴き声が聞こえる

対策:

  • 洗濯サイクルの見直し、サーキュレーターで風をしっかり当てる
  • 除湿対策の検討中
  • 自然の音の違いを楽しむマインドセット

生活基盤確立のための予算目安(実体験ベース)

項目実際の出費備考:Starlink mini約34,800円本体+月額費用
冷蔵庫・洗濯機約15万円
デスク・椅子約5万円作業環境整備その他生活用品約10万円細々とした必需品

自動車での移住だったため、車に詰めるのもはできるだけ積んで
引っ越し費用を圧縮

移住1ヶ月の生活リズム変化

移住前(実家暮らし)

  • 6時半起き
  • 夜は家族と会話したり、飼い猫猫3匹と遊んだり
  • 母が料理を作ってくれていた

移住後(一人暮らし)

  • 4時半起き(健康的!)
  • 暗くなったら寝る生活
  • 料理スキルが大幅向上(ありあわせで作る実用的料理)

実家の猫3匹が恋しいですが、早寝早起きの健康的な生活になりました。

ステップ7:長期的な成功のための心構え

移住成功のマインドセット

「段階的発展」で考える

移住1ヶ月の私の実感として:

  • 最初の1ヶ月:生活環境整備(手続き、設備、基本的な関係性)
  • 2-3ヶ月目:地域コミュニティへの本格参入
  • 半年後:地域貢献活動の具体的成果
  • 1年後:定住判断のための評価

こんな感じでやっていきたいなと思っています!

「比較」より「発見」重視

❌ 「駒ヶ根の方が○○だった」
⭕ 「関川村ならではの○○を発見した」

例:夜中の動物の鳴き声なども「地域の特色」として楽しんでいます。

「完璧」より「継続」

移住は「一発逆転」ではなく「継続的な改善」です。
私もまだまだ分からないことだらけで、日々新しい発見の連続です。

移住1ヶ月時点の率直な状況

✅ うまくいっていること(85%)

  • 基本的な生活基盤は確立
  • 地域おこし協力隊としての活動開始(DAOの準備、記事執筆等)
  • 渡邉邸での深い対話など、思いがけない収穫
  • 関川マラソン完走で地域イベント参加の達成感

⚠️ 今後の課題(15%)

  • プライベートでの人間関係はまだこれから
  • DAOの公開タイミングに悩み中
  • まだまだ仕事のやり方が確立されていない

総合満足度:85%(移住1ヶ月でこの数字は上々だと思います!)

移住を検討している方へのメッセージ

移住1ヶ月の私だからこそ言えることがあります。

移住は確かに大変です。
想定外のトラブルも毎日のように起きます。
でも、それも含めて「人生の冒険」として楽しめれば
必ず成功します。

私が関川村で学んだ最大のことは
やってみないとわからないことばかり」ということです。
重要文化財の渡邉邸での江戸時代からの歴史
山間部特有の自然環境、地域の方々の温かさ。
どれも実際に住んでみて初めて実感できるものばかりです。


まとめ:移住は「人生の冒険」として楽しもう

移住1ヶ月の私が断言できることは、準備8割、心構え2割ということです。

この7ステップをしっかり実行すれば
想定外のトラブルも「移住の醍醐味」として楽しめるはずです。
私もまだまだ移住初心者ですが、毎日が新鮮で充実しています。

最後のメッセージ

もしあなたが移住を検討しているなら
この7ステップを参考に、しっかりと準備をしてください。
そして何より、「地域に貢献したい」という気持ちを忘れずに。

地方は新しい住民を心から歓迎してくれます。
私たちにできることは、その期待に応えることです。

移住は「終着点」ではなく「新しいスタート」です。
一緒に地方で新しい価値を創造していきましょう!


関川村での移住生活、地域おこし協力隊の活動については
今後もリアルタイムで発信していきます。
移住1ヶ月の生々しい体験談、質問があれば、お気軽にお声かけください!

P.S. 移住2ヶ月目、3ヶ月目の変化もぜひフォローしてください。きっと今とは違う発見があるはずです!

観光地の情報などはnoteの方で記事を書いていますので
こちらもよろしくお願いします!

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